会社を作るメリット
こんにちは 神戸市垂水区の司法書士山下です。
会社を作ろうと考えた場合、ずばり「会社にするメリット」は何でしょうか?
会社にするメリットはおよそ次の4点になります。
1.社会的信用
2.資金調達
3.営業の幅
4.税金
5. 決算期を変更できる
1.社会的信用
個人でビジネスをするよりも、株式会社や合同会社のほうが社会的信用力に差があります。
会社設立には資本金の登記をするので、会社には財産があるとの判断です。
また会社は登記制度により公示されるため、代表取締役の住所氏名や設立年月日、本店の所在地が分かり第三者にもその存在を容易に証明できます。
一方で個人事業者は当然ですが登記制度は無く、他人が勝手に個人の住民票を取る事も出来ないため会社と比べて第三者にその証明を公示する手段に乏くなります。
会社には登記簿謄本や定款があり第三者は公的書類を確認しやすい
2.資金調達
資金調達には信用力が不可欠ですが、こちらも社会的信用の得やすい会社が有利になります。
金融機関は融資申込みの際、必ず決算書などの添付を要求します。
個人の場合は確定申告書と簡易な決算書がある程度の場合がほとんどですが、会社ではそれらに加え事業報告書や附属明細書など内容の濃い書類の提出が可能になり、金融機関の融資担当も融資判断がしやすくなります。
また会社設立時のみ受けられる融資制度などもあります。
3.営業の幅
大手や公共団体などでは会社法人でないと取引が出来ない場合、入札が出来ない場合が多々あります。
こういったケースでは取引そのものが出来ない場合もあり営業面や販売面で多大な不利が生じてしまいます。
4.税金
会社組織にすれば自分への給料や家族への給料も法人の経費として認められます。
退職金を支払う場合にも経費計上できます。
また社会保険に加入できる事もメリットといえるでしょう。
もっとも社会保険は従業員を雇った場合には半分を会社が負担しなければなりません。
(優秀な従業員を集めるには社会保険完備が必須ですからメリットとして数えました
5.決算期を変更できる
個人事業主の場合は、決算は12月と決まっています。
多くの人が多忙な時期と重なってしまいますが、法人にすれば定款で決算期を決める事が出来るため比較的手の空いている時期に決算にを変更し余裕を持った決算が行なえます。
このように法人化にはメリットがありますが、もうひとつ押さえておきたいポイントがあります。
それは同業者の動向をつかんで法人化の波に乗り遅れない事です。
今いの何でいるビジネスで個人事業主が多い業種の場合、周りの同業者の動向にも少々注意しておきましょう。
今まで個人事業主だった競合が、法人化して株式会社ばかりになってしまうと個人事業主のままだと信用面で劣ってしまい仕事の幅が狭くなってしまうかもしれません。
こういった場合は、自分の事業も法人化して周りに差を付けられない様にすることも必要になります。